第115章 公安と人
犯人が何人いるのかわからない以上、バタバタと大人数で向かうわけには行かないので、私の案内で降谷さん、ローラさん、香山さんが私とコナンくんの後ろをついてきた。
「こっちが近道だそうです。」
先程タローやジローから聞いていた道を進んでいく。
「開発途中か…確かに入り組んでいるな。」
工事のための資材や規制線、土嚢も重ねられ、ごちゃごちゃとしていた。
「でも、なんで工事関係の方が誰もいないんだろう。」
「横領事件が関係している。建設会社が入札する際に不正を働いて、今工事がストップしている状態なんだ。」
「それで、誰もいないんだね。犯罪を犯すにはとっておきの場所だ。例えば…取引とか。」
コナンくんがそう言うと、降谷さんがピクリと動いた。
「君は本当に色々首を突っ込むね。」
「風見さんは何かの取引現場に遭遇したんだね。」
「…。」
コナンくんと降谷さんの会話を私は黙って横で聞いていた。
じゃあ、あの鞄は製薬会社と国際指名手配されている男が取引していたものだってこと?
いったい何の薬なんだろうかーー…。
足音を立てないよう私たちは進んだ。
「ここです。」
8階建くらいの古い廃ビルの前に着いた。
ジローの言う通り、そのビルの下には大きなバイクが停められていた。
どこも鍵がかけられたビルが並ぶ中、そのビルだけはガラスの扉が割られていた。
「貴方達はここでもう結構です。道案内ありがとうございました。これからは公安の仕事です。」
「…公安ね。」
ローラさんに言われ、私はムッとした。
「貴方はその格好のお仲間達とお帰りください。」
「格好をバカにしているの?」
「…まさか。以前その格好で密輸組織、壊滅に手助けしていただいたのは資料を見て知ってますから。とても、お似合いだと思いますよ?私たちの世界とはまるで遠い。」
「…。」
「めぐみ達はここまでいい。案内ありがとう。ローラ行くぞ。」
「はい。」
降谷さんとローラさん、香山さんは銃を構えると、ビルへと入っていった。