第115章 公安と人
「…めぐみ。」
呆れたような降谷さんの声。
風見さんの車が停まっている場所に戻ってきた私とコナンくんはしゅんとしていた。
「コナンくんに私が協力をお願いしたの。」
「どうやって。君の携帯の会話のデータは消したはずだ。」
「…録音したのは梓さんの携帯だったから。」
はぁぁっと大きな大きなため息。
顔が見れなくて私は俯いた。
「…何のために君を遠ざけたと思ってる。」
ポツリと独り言のように降谷さんはつぶやいた。
どうやってこの場を乗り切ろうかと考えていたら、ポケットの携帯が震えた。
「コナンくん、あいつらからだ。」
「何か見つけたのかも!」
「うん。」
私は降谷さん達に背を向け、電話に出た。
『姉さん、怪しいビル見つけたっす!この辺り再開発でどの建物も入れないはずなのに、入り口にバイクが停まった、入った形跡のある廃ビルがあるっす。』
「わかった。場所を詳しく教えて。」
私はジローから場所を詳しく聞き出した。
規制線や、工事中もあったりして、入り組んでそうだった。
「ありがとう。それ以上は危険だから他の人に任せる。あなたたちは全員バイクのところまで戻ってて。」
『りょーかいっす!』
電話を切るとコナンくんはうなづいた。
「行こうっ!」
「ダメです。何かわかったんですね?」
ローラさんだ。
「はい。怪しい建物を見つけたって。」
「場所を教えてください、私たちが行きます。」
「場所が入り組んでるので、頭に地図が入ってる私たちの方が早いです。」
「携帯に送ってください。」
「携帯の地図はまだ対応していません。」
キッとローラさんは私を睨みつけた。
「仕方ない。めぐみ、近くまで案内してくれ。」
「降谷さんっ!」
「こんなことしている時間がもったいない。」
ぐっと、歯を噛み締めてローラさんは後ろに下がった。
「めぐみ、コナンくん。頼む。」
「はいっ。」
真っ黒のお洒落なパーカーにベージュの可愛いキャップを被った降谷さんは走り出した。