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そんなの知らないっ!【DC/降谷中心】R18

第115章 公安と人


慌てれば慌てるほどうまくいかない。

…早くしてくれって思われてたらどうしよう。

怖くて上を向けない。


心臓の音がひどく響いて聞こえる気がした。




「…めぐみが、録音してくれて助かったよ。」
「…?」

降谷さんの胸もとで引っかかった髪の毛を解こうとする私の手に、そっと降谷さんの手が重ねられた。

「ありがとう。」

見上げると、思った以上にすごく近くに降谷さんの顔があって、私は後ろに下がろうとした。

「…っ!」
「さがったら…っ!」

自動販売機が背中にあたり、降谷さんはそこに手をついた。

…ひぇっ!壁ドンみたいになっちゃった!!



「…貸して。僕がするよ。」
「ごめんなさい…。」

呆れられただろうか。



降谷さんが私の髪の毛を解き始めた。
器用な降谷さんだ。きっとすぐにとれるだろう。



顔赤いの絶対バレてるよなぁ。





「とれた。」
「よかった、ありがとうございま…」

上を見上げると、降谷さんが真剣な顔でこちらを見つめていた。


「…。」

降谷さんの手が、私の髪の毛を撫で始めた。


ーー目を逸らせない。



時間がゆっくり過ぎるようだった。









「…ふるやさん?」
「…っ。ごめん。」


急に我に帰ったように私から手を離し、離れた。



ーーキスされるかと思った。











階段近くの自動販売機で降谷さんは甘い缶コーヒーを買うと私に手渡した。

「…ありがとう。」
「いや。じゃあ、行こうか。」
「はい。」


私たちは黙って階段を降りた。
ここを出たらまた喫茶店の安室さんと私の関係に戻る。


「忙しくなりますよね?シフトの変更いつでもメールください。」
「あぁ、助かる。」

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