第114章 風見裕也の災難
上司の機嫌を取ることを諦めたある日、警視庁公安部の捜査室で仕事をしている時だった。
ここは降谷さんとの捜査をする部屋とはちがう、公安部全員がいる部屋だ。
テロ組織や反社、密輸組織など、それぞれがそれぞれの捜査をして皆バタバタとしていた。
「風見さん、先日の件ですが…」
一人の捜査員に資料を渡され目を通した。
とある製薬会社の横領の件だ。
横領はうちの管轄ではないが、刑事二課知能犯係の捜査資料に気になる点があると相談されていた。
違法の薬物を作り、実験を繰り返し、人が消えているとーー…