第113章 序章
「じゃあ、めぐみさんは変わらず、見つからないように過ごしててね!安室さんともこじれないように。」
と、コナンくんに念押しされ、その日は終わった。
「帰るのか?もう一人で平気か?」
「うん。もう大丈夫。赤井さん…本当にありがとうございました。」
「いつでも来るといい。」
ふぅっと吐かれる煙。
何度も赤井さんには助けられて…私は何を返すことができるだろうか。
「ーー…何かお礼を返したい。とか考えてるだろう。」
「えっ!?」
「幸せになれ。それで充分だ。」
手を伸ばされ、ぎゅっと力一杯抱きしめられた。
ーー…きっと最後の抱擁。
私は赤井さんの腰に少しだけ手を伸ばし、力を込めた。
「ーーはい。赤井さん。…ありがとう。」
そっと、彼から離れ、顔を見上げると二人で笑い合った。