第107章 知ってる?
もう片方の足も包帯を外し消毒をかけられた。
「…傷痕。残らないといいのですが。」
「足の裏だし全然気にならないですよー。自業自得だし。」
「…。」
私の足に包帯を巻きながら、少しむすっとしている安室さん。
私の傷なんて気にしなくていいのにーー…。
「じゃあ、痕残っちゃったらお嫁もらってくださいね?」
なんとなく冗談のつもりだった。
だけど、安室さんは少しびっくりした顔をして、足から私の方を見て、切なそうに、そして気まずそうに微笑んだ。
「あ、ごめんなさい…。そんなつもりじゃ。」
「わかってますよ。包帯キツくないですか?」
「うん、平気。ありがとう。」
包帯を巻き終わり、安室さんは立ち上がると私の頬に手を伸ばした。
「…ダメだな。めぐみの前だとポーカーフェイスをすぐ崩される。」
「…。私だけじゃなくて赤井さんもでしょう?」
笑いながら言うと、また安室さんはむっとした表情になった。
ほら。もう崩されてる。
おかしくてくすくす笑ってると、ほっぺをつままれた。
「で?なんで赤井とキスしたんですか?」
「急に聞いてきますね!」
「僕に責める資格がないのはわかってますが、赤井だけは聞きたいですね。」
…また資格がないとか言ってる。
「この度ですね?赤井さんには色々助けてもらったじゃないですか?」
「…めぐみさんはそうですね。」
「だから…ほら…」
「対価ですか?」
「いやでも!フレンチキスだから!赤井さんもフレンチキスでいいって言ってくれて…。」
…日本人はフレンチキスが軽いキスだと勘違いしてる人多いって赤井さんも言ってたし。
チラッと安室さんを盗み見た。
無表情で見下ろしてる。