第107章 知ってる?
パソコンをつけ、簡単な作業をしていたら安室さんがサンドイッチとお水を持ってきてくれた。
「痛くて辛いでしょうが、先にサンドイッチ食べるんですよ。」
「はーい。」
「まったく今日も家でゆっくりしとけば良かったのに。」
「…気になっちゃって。」
今日は黒のパンツスタイルだが、足首からチラリと見える包帯を安室さんは覗き込むように見ていた。
「自分で巻いたんですか?」
「昨日、シャワーの後に…。」
「はぁ。」
…なんのため息?
呆れたような顔をして救急箱をもってくると、私の横で跪いた。
「消毒して巻き直しますから、食べながらでいいです。こっちに足を向けて。」
「えっ。」
「ほらはやく。」
「…は、はい。」
椅子を回して安室さんの方に足を向けると、左脚をとられ、私のサンダルを脱がした。
包帯でグルグル巻きにしてたから、スニーカーとかが入らなくて今日はサンダルできていた。
触れるたびに痛かったけど、近くで安室さんがいることの方がドキドキした。
上から見下ろしてるから、髪の毛がさらさらとよく見えたし、伏せ目がちのまつ毛がキラキラ輝いてるように見えた。
「…なんかシンデレラの気分。」
「は?」
「あっ、ごめんなさい。ほら最後王子様が跪いてガラスの靴を試すじゃない?安室さんキラキラしてるから王子様みたい。」
「…めぐみがシンデレラ?」
「ふふっ。」
包帯を取って、ガーゼをゆっくりと外す。
「…っ。」
「炎症起こしかけてますよ。…大人しくしないから。」
「…てへ。」
「今日の午前中、何してたんですか?」
「えーーっと…」
赤井さんのところって言うのは地雷?
答えるのを躊躇していると、安室さんは消毒液を足にぶっかけた。
「…っ!!〜〜〜〜〜!!」
「あぁ、痛かったですか?すみません。梓さんに今日シフト交代する時に聞いたんですよ。『めぐみさんは午前中、今回のことで助けてもらった人のところにいくから午後から来る』って。」
痛みやら動揺で汗が出た。
知ってる。私がさっき赤井さんにあってきたこと。
いやでも!こんなことがあった後に会わない方が変だ。お礼くらい言いに行く。