第107章 知ってる?
再びタクシーに乗って、私はポアロに向かった。
今日は足が痛くてのんびりとしか動けないから、早めに行ってゆっくりと仕事をしよと思った。
裏口からちょこちょこ歩きながら入って、そのまますぐパソコンの席に座った。
朝飲んだ鎮痛剤が切れたかもしれない。おでこがすこし汗ばんでいた。
赤井さんに無駄に心配かけちゃいけないと思って無理して普通に歩いたからだろうか。
ちょっと足の裏切っただけなのに……。
ズクズクと痛む足の裏。ふぅっと息を吐いた。
「何やってるんですか、めぐみさん。」
「…っ!?」
店舗の方から顔を出しきたのは梓さんじゃなく安室さんだった。
「びっくりした。あれ?安室さんなんですね。」
「はい。いつまでも梓さんに任せっきりじゃね。」
「私がたくさん休んだから…すみません。安室さんも休んでないですよね。」
もう4日も私は休んでいたし、その間安室さんもバーボンとしても降谷さんとしても動いていたはずだ。
それに夜は今もバーボンとして組織に会ったりしているんじゃないだろうか。
「まぁ、ポアロは前も言った通り休めれる場所でもあるんですよ。そんなことより、汗がひどいですね。」
「…え?」
「痛むんですか?」
ちょっと不機嫌な顔で腰に手を当てて私の横に立った。
「薬切れちゃって。すぐ飲みます。」
「…昼食は?」
「えと…」
お母さんに叱られてるみたいだ。
腰に手を当てたまま、エプロン姿で見下ろさせてる。
「空腹状態で鎮痛薬飲んだら胃が荒れますよ。サンドイッチすぐ持ってくるので待っててください。」
「…はい、ママ。」
ふざけてそう言ったら、ゴンっと拳を落とされた。
…調子に乗りすぎちゃった。