第10章 パーティー
蘭ちゃんの後を追って、ゆっくり大きな扉に入った。
本当になんて煌びやかなんだろう。
人も凄い多い。200人はいるのでは無いだろうか…。
真ん中はダンスホールのように広くひらけていて、端には立食形式の食事が置かれている。
まずはあそこが目標だな。
食べるぞー。
一直線で、食べ物に向かって歩いていると、目の前に好青年がやってきた。
黒髪短髪で、背は高め。
そこそこイケメン。
「こんばんは、お一人ですか?よかったら、踊りませんか?」
「お誘いありがとう。でも、今来たばかりで…少し場所に慣れようかなって思ってて…踊るのは後にして、一緒食べません?もう召し上がりました?」
パーティーは来たばかりというのに、さっそくダンスはちょっとわたしにはハードルが高すぎる。
それに…お腹空いた。
無碍に断るのも申し訳ないので、食事に誘ったら快く受けてくれた。
しばらく一緒にお話ししながら食べて、お酒を少し飲んで、一曲だけ踊ったら気分を良くしたのか、腰に手を回してきたので、休憩したいと申し出て、その人からゆっくり離れ、壁際の椅子に腰かけた。
名前ももう忘れた黒髪の彼。
爽やかだったなぁ…でも、爽やかさは、営業中の安室さんの方が上かな…。
はっ。
今日は安室さんを、忘れて羽目を外して遊ぶんだった!
つい考えてしまって私は振り払うように頭を振った。
男性の横で食べたもんだから、お上品にしようとしてあんまり食べられなかった。
もう一度食べに行こうと、椅子から離れた。
一人で黙々と食べる。
流石鈴木財閥の用意した食事なだけあってなんの食材かわからないくらい綺麗な食べ物が並んでいて、どれも美味しかった。