第106章 あれから
「赤井さん、本当にたくさんありがとうございました。あの、警察から色々聞きました?」
「降谷くんが俺に何か言うと思うか?」
「…はは。あの、あそこにいた女性たちもお店の女性たちもみんな保護されたそうです。」
「そうか、めぐみの願いが叶ったな。よかった。」
「助けてくれてありがとう。」
「あぁ。」
「あの…ところで、降谷さんと手を組んでるってなんで教えてくれなかったんですか?ちょっと前から連絡あったんですよね?」
「言ったところで君の行動は変わらなかっただろう。」
…いや、まぁ、そうだけどさ。
急にバーボンが出てきたら驚くじゃないか。
「これで、君と降谷くんの間にはもう俺が入る余地が無いんだとよくわかったよ。」
「…赤井さん。」
タバコを取り出し赤井さんは立ち上がると換気扇の下に向かった。
「一度でも君を抱いていたらきっと後戻りは出来なかっただろうがな。」
「…。」
ごめんなさいって謝るのは何か違う気がして、私は黙って赤井さんを見つめた。
「諦めると言っても、邪魔はさせてもらうがな。」
「えっ。」
「めぐみと降谷くんの反応が面白いからな。」
「楽しんでます?」
「さぁな。」
赤井さんはふぅっと煙を吐いてふわりと微笑んだ。
「無茶の手伝いはしないが、困ったらいつでも来たらいい。」
「ありがとう、赤井さん。」
「それにまだ手助けした分50回分あるしな。」
「増えてません!?」
「昨日のと合わせたらそれくらいだろう。降谷くんに請求してもいいが。」
「降谷さんに…?」
降谷さんと赤井さんがフレンチキス…?
「馬鹿なこと考えたな?まぁ、降谷くんに請求したら、今回の銃器の所持と発砲を黙っててやるかわりってかわされそうだな。」
彼には目を瞑ってもらってるからな。とたばこを再び大きく吸い込んだ。
そうか、本来なら赤井さんが撃ったのは日本の法律的にはダメな事なんだよな。
「赤井さんにも危ない橋を渡らせてしまいましたね。」
「フレンチキス3回でチャラにしてやろう。」
「…ばか。」
赤井さんが本気で言ってないことがわかって、私は微笑んだ。