第105章 庇う
____足が痛い。
チクっとする。
足の裏が激痛だ。
「うっ……」
「めぐみ…。」
痛みにうっすらと目を開けると、降谷さんがこちらを見下ろしていた。
「ふる…あ、バーボン…?」
「いや、帰ってきたよ。」
白く狭いベッドに横になっていた。
知らない場所だ。
ふと自分の手を見ると、降谷さんが握っていた。
「…っ!」
「やっと目を開けた。心配した…」
ぎゅっと私の手を握り降谷さんは自分のおでこに当てた。
「あ…あの…」
照れる。
なんでこんな状況になったのかよくわからない。覚えてない。
ベッドの横の椅子に座っている降谷さんは私の手の甲に、ちゅっとキスをした。
「僕を庇ったりするから…」
「えっ。」
「死んだかと思った。」
「えっ、あ。そうか。」
キャサリンが注射器でバーボンを攻撃しようとしたから。
「二度とあんな真似しないでくれ。」
「…何の薬だったの?」
「即効性の筋弛緩薬だ、かなり強力な。」
「きん…?」
「筋肉の機能を失わせる薬だ。ただそれだけだから命に別状はない。たが、かなり強力だから、すこし身体がしばらくだるいと思う。」
「それくらいなら平気。」
にへらっと笑うと、ぎゅーーーっと手を握り締められた。
「いったたたっ!ちょっ!握力!」
「もう…本当に…君は…、鬼頭の部屋に入った時、服が破られ下着が丸見えの状態で大男に捕まってるし、かと思ったら、僕を庇って薬を打たれて気を失うし…、どんな思いで…」
「ご、ごめん。」
「いいさ、許すと僕も言ったから。」
そうだ、気を失う寸前全部許すって言ってくれた。
「よかった、許してもらえて。」
「まぁ、赤井のところに行ったことと、キスしたことを許すとはいってないがな。」
ワントーン低い声で、ベッドの横から見下ろされた。
「へっ……いった!!!」
あまりの足裏の激痛に私は降谷さんの手を握り返した。
ーー何っ!?
なんで、こんな痛いの!