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そんなの知らないっ!【DC/降谷中心】R18

第97章 ケビン


送り出されて、私はVIP席に来た。

先輩と一緒に座ったことがあるが、席代だけで馬鹿にならない。

個室というわけではないが、カーテンで綺麗に仕切られていて、顔はよく見えない。




…もしかして、今回の女性行方不明の事件の何が裏の社会に通じてる人だろうか。
こういった人とは繋がっていた方が良さそうだ。


私はごくりと唾を飲み、カーテンをくぐり席についた。













男性は一人だけだった。

アッシュの髪の毛に黒い服。
細く背が高い。



「失礼いたします。ユメと言います。」
「…。」

目がキリッとしていて、その冷たい目で私をチラリと見ると、お酒を一口ぐいっと飲んだ。


「隣失礼します。新人なので、不手際あるかもしれませんが、よろしくお願いします。」

笑顔笑顔。

どんな人だろうが笑顔は忘れず。


「今何飲まれてます?このウイスキーですか?」
「ロック、飲んでる。」

短くそう答えた。


この人…ちょっと怖い人かもしれない。
まだ警戒されてるだけかもしれないが。


オーラが…組の幹部と接した時と少し似てる。




「こういうお店にはよくいらっしゃるんですか?」
「最近。ハマった。面白い。」
「ふふ、そうなんですね。楽しんでいただけるよう頑張ります。何とお呼びすればいいですか?」
「…ケビン。」

偽名だ。

とっさにそう思った。まぁ、私も今は『ユメ』と名乗っているから似たようなもんだろう。

「じゃあ、ケビン様。私のことは『ユメ』と呼んでください。」
「わかった、ユメ。」


「お顔立ちも端正でいらっしゃいますね、話し方も…、もしかして外国の方ですか?」
「そうだ。今、ここで練習してる。」
「お上手です。練習なら…もっとくだけた感じにお話しした方がよろしいですか?」

ケビンさんのグラスについた水滴をハンカチで拭きながら、彼の目を見て話した。

「くだける?」
「もう少し友達と話しをしてるように簡単な日本のほうがいい?」
「…そっちの方がいい。」
「わかりました、ケビンさん。」

にこりと微笑むと、少しだけケビンさんの目が優しくなった気がした。
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