第95章 休暇5【彼からの贈り物】
のんびりと歩いて雰囲気のいいお蕎麦屋さんに入って、お昼をすませた。
そんなに大きくない、温泉街ではあるものの、路地裏や可愛いショップに入ってみたりしていると、1日はあっという間に過ぎて行った。
「安室さんは何飲んでるの?」
ベンチに座って風景を見ながら、休憩中。
私は紅茶を飲んでいたが、安室さんは白い紙コップだ。
どこかのお店で買ったのだろうか。
「冷やし甘酒だよ。飲んでみる?」
「甘酒は大好き。」
「大人のって書いてあったんだけど。」
「え、お酒入ってるの?」
なら日本酒が入ってる可能性が高いから飲むことはできない。
「いや、生姜だね。アルコールは入ってないって。」
「へぇ!美味しそう!甘酒なら私も後で買うー。こういう観光地の甘酒って美味しいよね。」
「そうなんだ。うん、確かに美味しいよ。」
コップの甘酒を飲み干すと、安室さんは立ち上がった。
「すこし早いけど、旅館戻ろうか。お風呂入ってのんびりしよう。」
「はーい。」
私も残りの紅茶を飲み干し、その案に乗ることにした。
結構歩いて疲れた。
今日も一日色々あったから。
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お部屋に戻って私たちはさっそくお風呂に向かうことにした。
「…部屋のお風呂いくか?一緒に。」
「ううん。絶対行かない。」
「…そ。」
「大浴場が昨日と男女入れ替わってるんだって。昨日とはまた違うから嬉しい。」
ここのお部屋のお風呂に入ったら無事にすむとは思えない。
しれっと提案してきた安室さんをかわして私はお風呂の準備をした。
「もう外行かないかな。浴衣でいい?」
「そうだな、浴衣着ようか。別に浴衣で外歩いてもいいしな。」
「はーい。」
小さなカバンに着替えを詰めて、私たちは一階の大浴場に向かった。
「二日も足湯や温泉使ってたからツルツルになったかな。」
「なってると思うよ。」
そう言いながら安室さんは自分の頬を確かめている。
…あなたはすべすべでしょうよ。もとから。
私は廊下を歩きながら安室さんの頬に手を伸ばした。
「…うん、すべすべ。ハリもすごい。さすが安室さん」
すると安室さんも私の頬に手を伸ばした。
「…。」
「メイクしてますからっ!」
その微妙な表情やめろ!
「後で全身確かめよう。」