第92章 休暇 3 【食事お風呂編】
「もうダメだよ!身体がもう…」
「何言ってるんだ、せっかく2泊3日、これで終わる訳ない。」
「…っ!?」
肩にかけてただけの浴衣をぐっと引っ張られるのを、私は両手で阻止した。
「ほら、脱いで。」
「きゅ、休憩っ!」
「しない。なぁ、もう一回名前で呼んでよ。」
「もう呼ばないっ!」
「ちっ。」
「舌打ちぃ!」
浴衣を引っ張られるのを全力で拒否してくるまった。
「仕方ない。」
諦めてくれたのか、離れてくれた。
ほっと、安心していると、目の前が急に真っ暗になった。
「えっ!?」
何か布が目を覆っている。
「安室さんっ!?ちょ、何これ!?」
「ん?帯で目隠し。無理にやるしかないかなって。」
ぞぞっとした。
後ろから声がしたから、そちらを振り向いたけど、もちろん何も見えない。
私は急いで外そうと後ろの結び目に手をやったが、両手を掴まれてしまった。
「ダメだよ外したら。」
声がする方に顔を向けるけど、どんな顔をしてるのかわからない。
「あ…むろさん…?」
「だめ、名前で呼んで。」
急に耳元で声がしてびっくりした。
見えないから全てが急だ。
「もう一本、帯あるよね。」
「ん!?」
掴まれたいた両手纏められ、手首に何か巻いていってる。
…帯だろう。
ぎゅっと縛り上げられ、見えないし、手で探れないし、怖くて仕方ない。
「や、やだ…こわい。」
「大丈夫。僕はここにいる。」
すごく優しい声で安心した。
「安室さん…お願い、はずして?」
「…めぐみ。名前で呼んで欲しい。」
「…っ。……れ、零さん…お願い。」
前にいるであろう零さんに縋るように縛られた両手を差し出した。
零さんはちゅっとその私の手のひらにキスをした。
見えないせいで何が起きてるのか分からず、びくっとしてしまう。
「めぐみ。」
肩に背中に零さんの手が沿われ、ぎゅっと抱きしめられた。
「最高の休暇になりそうだ。」