第8章 心の休む場所
頭の中も胸も心も安室で埋め尽くされてしまった。
だからといって、安室さんに恋をしてるのか?と聞かれたらまだ首をかしげてしまう。
「つれないですねぇ。何してるんですか?」
「安室さんっていう、イケメン三十路が来週からお休みしたいらしくって、急なのでシフト調整しています。」
「まだ20代です。」
「イケメンは否定しない。」
「ホントに意地悪ですねー、めぐみさんは。」
今まで心の中で思っていたことが、安室さんの違う一面を見てしまったことで、つい口から出てしまう。
「婦女暴行で訴えますよ。」
「残念、キスは強制わいせつですよ。まぁ頬にキス程度でそれに該当するかはわかりませんが。」
「……。」
わかってんならするなよ。
はぁ、と溜息をついて、パソコンと向き合う。
コーヒー豆とかの発注も終えた。シフトもあとすこし。
マスターからいつでも出られるっていうメールをさっきもらったから、少しシフトたてやすい。
まぁ、無理に今日全部やりなおさなくっても大丈夫そうだ。
安室さんがコーヒー飲み終えたらさっさと帰って休もう。安室さんのせいでどっと疲れた。
後ろではまだコーヒーを飲む音が聞こえるから、それが終えたらパソコンを切ろう。