第91章 休暇 2
温泉は硫黄の匂いが充満していて、岩も白く濁り、濃度か高いんだろと想像できた。
大きな部屋に岩の室内風呂と露天風呂とあり、夕方だからか数人しか人がいなかった。
とろりとした水質に、入っただけで肌がつるつるするのがわかった。
「わぁ…すごい。」
暑くなった身体を覚ますため露天風呂もーー…
肩まで浸かって疲れもストレスも全部取れていく感覚がした。
竹でできた高い壁の向こうは男風呂。
安室さんも向こうで温泉で癒されているといいのだが。
意外とお湯の温度が高く、長く浸かることはできなかった。
もう少し入ろうかと思ったが、暑くなってしまって私は出ることにした。
髪の毛を乾かしていたら安室さんがもし外で待っていたら待たせると思って首にタオルをかけ、コーヒー牛乳だけ買うと私は暖簾をくぐった。
すっと空気が涼しくて頬が冷める感覚が気持ちいい。
キョロキョロっと近くのソファにいるかと思って探してみたら、四人くらいの人が一つのソファにいた。
安室さんがソファに座り、これからお風呂に入るのだろうか、お化粧ばっちりで浴衣の谷間を強調した女性客三人が周りに立って安室さんと話をしていた。
「お兄さんイケメン過ぎない?夜飲みに行こうよ。」
「すみません、一緒に来てる人いるんですよ。」
手を振りニコニコといつもの笑顔だ。
「えー、彼女?」
「えぇ。」
「彼女夜寝てからでもいいからさ、うちら3人相手にしない?」
ま、漫画みたいなナンパされてる。
どうやって切り抜くんだろうかと、このまま見ててもいいが。
今回は安室さんを癒す旅だから助けてあげようか。
私は、困ったように笑う安室さんに近づいた。