第84章 彼の仕事【三章】
おにぎりを味別に容器に詰めていく。
あと少しで出来上がりだ。
「ところでさ。そーけんって何だったの?」
「身柄を検察に送ること。」
「あー、聞いてもわかんなかった。」
「全然ダメじゃん。」
「はは。」
「留置場にいっちゃう…。」
「どこ?」
「言い方悪いけど、牢屋に入れられるって感じ。証拠隠滅とか防止のために身柄を拘束されるんだ。」
「牢屋に入っちゃうんだ…」
やっとイメージ出来て、急におっちゃんがかわいそうに思えてきた。
「証拠は公安がでっちあげてるから、どう足掻いても出られない…。」
「安室さん、悪いやつだな!」
「ははっ、めぐみさんブレブレ。」
「よし!おっちゃんを助けるために本当の爆破した犯人を捕まえよう!!名探偵なら出来るでしょ!?」
「そもそも、その爆破の原因がわからないと。事件なのか事故なのかさえ…そうか。事故だと警察は…動かない…そうかっ!めぐみさん!ありがとうっ!」
「うん?」
「だから公安は証拠をでっちあげたんだ!おにぎりできた!?」
コナンくんはカウンターの携帯をとると、椅子からピョンと飛び降りた。
「うん、出来たよ。待ってね。袋に入れるから。」
どこか急いでるようなので、卵焼きとかしようかと思ったけど、諦めておにぎりだけをコナンくんに渡した。
「ありがとう!少しずつわかってきた気がする!!」
「閃いた瞬間のコナンくん見れてよかった。いってらっしゃい。」
「うん!また!」
おにぎりだけもって、コナンくんは二階に上がって行った。
嵐のような子だな。
コナンくんが帰った後を片付け、急いで開店準備をしていると、バックヤードで物音がした。
梓さんはお昼からのはずなのに。
安室さんだろうかと、顔を覗かせると、案の定安室さんだった。
「おはよう。早いですね。」
「はい。ちょっと用事があって。」
そう言って、私のパソコンの椅子に座った。
「パソコン使う?」
「いや、いい。ちょっとここにいさせて。」
梓さんがいないことに気付いたのか、急に気を抜いたようだった。
それでもずっと難しい顔をしている。