第77章 お客様感謝デー
三人でショッピングモールに来て特設された浴衣コーナーを物色。
本当に色とりどりで可愛いものばかりだ。
「梓さんピンクとかどう?この淡い色。」
「私の年齢でいける!?」
「浴衣は大丈夫だよー。可愛いよ?あ、じゃあ、黄色とか!梓さんいつも笑顔すてきだからひまわりのとか似合いそう。ね、安室さん。」
「そうですね。梓さんは明るい色が似合いそうです。」
私の横にピッタリよりそって安室さんも意見を言ってくれた。
「黄色かー。ひまわり確かに可愛いねー。候補に入れよ。めぐみちゃんは?何色にするの?」
「沢山あって迷うね。藍色か…あ、白地に花の絵が描いてあるのも可愛いな。」
たくさん陳列された浴衣を右に左にと眺めていく。
「あ、これ可愛い。」
「本当だ。めぐみちゃん似合いそう!鏡合わせてみて。」
一枚の浴衣を手にとり、鏡の前に持っていく。
椿が大きく描かれていて、鮮やかだ。
梓さんが横に来て一緒に見てくれていると、安室さんがわたしの真後ろにきて、浴衣を持つ私の手を上から握りしめた。
「いけませんよ、めぐみさん。」
「ひっ。」
耳元で言われ私は飛び上がるかと思った。
「めぐみさんに赤は似合いません。」
「あ、安室さんっ、近いっ…!」
ぐっと浴衣を取り上げられ、かわりに藍色の浴衣を持たされた。
横にいた梓さんはぽっと顔を赤らめている。
梓さんの前でなんて事をしてくれたんだっ!
「わ、私も何枚か合わせるの持ってこよー。」
っと、梓さんは私達からすこし離れて行った。
「めぐみ。」
「あ、安室さん、ここお店っ!」
「別に、合わせてるだけでしょう?」
そんな、後ろから耳元で言わなきゃいけないの!?
梓さん気まずくなってどっか行っちゃってじゃない!
「赤は絶対にダメですよ?…まぁ、今は耳が赤いですが。」
ちゅっと、耳たぶにわざと音を立てて唇を寄せてくる安室さんの姿が、目の前の姿鏡に写って余計に恥ずかしくなった。
「大丈夫。今はみられていないから。めぐみの浴衣姿想像しただけでついな。」
一言そう言って、安室さんは浴衣が陳列されたところに戻って行った。