第77章 お客様感謝デー
やっぱり100円引ってなるときっとお客さん多いだろうし、対象ドリンクは絞った方がよさそうだ。
祭りの日は暑いだろうから、冷たい飲み物だけにしよう。
パソコンの前でメニューのデザインを作っていく。
浴衣で接客ってなると、動きづらいだろうし、調理もやりづらいだろうから、その日だけは食事のメニューも簡単なものだけにさせてもらおう。
「ねぇ、ねぇ、めぐみちゃん。」
「なーに?」
「この後暇?」
「仕事の後?うん、空いてるよ。」
「一緒に浴衣選んでくれない?」
「いいよー。」
「いいですね、お二人で選び合うんですか?」
締めの業務をしていた安室さんが、今日の売り上げをメモした紙を私に渡して来た。
それを受け取って、私はパソコンに入力していく。
「あ、よかったら安室さんもいかがですか?めぐみちゃんの浴衣選び。めぐみちゃん持ってる?」
「浴衣は持ってないなー。」
「ほら!彼氏の安室さんが選んであげたら最高じゃないですか!」
「んー、お二人の邪魔じゃなければ。」
「ぜーんぜん!むしろ私が邪魔しちゃうかも。」
え。安室さんも来るの?
夜から三人でお出かけなんて初めてだ。
安室さんの車に三人で乗り込む。
「近くのショッピングモールでいいですか?」
「はい。」
「…。ねぇ。二人はいつもそうやって敬語なの?」
一応カップルという設定だし私が助手席で梓さんが後ろに座っている。
「いえ、僕は丁寧だったりもありますけど、二人の時は…ね?」
「えっ、あー、まぁうん。私は色々混ざっちゃうかな…。」
「いつもどんな会話してるのか気になっちゃう!ポアロでは二人ともそんな雰囲気見せないんだもーん。」
「だって仕事中だもん。」
「ですね。」
くすくすっと笑う安室さん。
変な事言われませんように。