第75章 知らないっ!
「で、なんでケンカ?」
車の中でコータさんが聞いた。
「…私が赤井さんの方が優しいって酷いこと言っちゃった。」
「うわぁぁ……よりにもよって。」
「だって、すごく叱ってくるんだもん…」
「あぁー、やっぱり今日きてた金髪のFBIってめぐみさんだったんだ。」
「え!?わかったの!?」
「FBIが最後、帰る時『女神』って言ってたじゃん。」
……
「え?あれ私のことだったの?」
「話の流れでどう考えてもそうでしょ。やば、見破れずに申請通しちゃった俺、『それでも公安か。』って怒られる。」
降谷さん怖いんだよなーって頭をかくコータさん。
一度コンビニ寄ってもらって、とりあえず必要なものを買い揃えた。
どこかのこじんまりとしたマンションの駐車場に停めると私はコータさんの後ろについていった。
「どうぞ。」
「ごめんね、ありがとう。」
「…ったく。さっさと仲直りして出てってくれよ。」
「はーい。」
入って行くと、なんとなく安室さんの部屋に似ていた。
入ってすぐキッチンに、奥に一部屋あるだけ。
公安ってみんな思考が似るのだろうか。
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「それで、その時降谷さん、なんて言ったと思う?」
「なーに?」
「『それでよく公安が務まるな。』って!!二回目!全く同じ言葉!」
「あっはは!」
ぎゃははっとビールの缶を飲み干し、コータさんは立ち上がって冷蔵庫に向かった。
3本目だ。
「あの人みたいに動ける人間そうそういねーよな。ホントすげーよあの人。」
「そうなんだね。やっぱり凄いんだ。」
「天才だよ天才。風見さん曰く警察学校の時から凄かったらしい。」
「警察に学校あるんだ。」
「めぐみってたまに凄い無知だよな。」
「学校行ってなかったから。」
お酒も入って、楽しくなってきた私達。
コータさんにはいつのまにか『めぐみ』って呼ばれるようになってた。
すごく話しやすいし、なんだろ…
私も昔の仲間と話してるようなそんな感覚だった。