第73章 仲良く
通されたのはすごく小さな会議室。缶コーヒーを二つ机に置かれた。
赤井さんは座ることなくたったまま、申請書が入っているだろう封筒をそのまま机の上に放るように置いた。
コナンくんは大丈夫だろうか。
まぁ、彼のことだからトイレか何かに隠れてこの会話も聞いてるだろう。
「拝見します。」
コータさんは封筒を受け取り中を確認し始めた。
さらさらっと簡単に目を通して、すぐ封筒に戻した。
「大丈夫です。本来ならまだ質問等するんですけど、まぁ大丈夫でしょう。俺から適当に上司に言っときます。」
「話がわかるな、助かる。」
「そのかわり、もっとうちの上司と仲良くしてくださいよ。」
「…別に俺は仲違いしたいわけじゃない。」
「そっちの女性の方も、ずっと下見てますが、大丈夫っすか?」
あ、話しかけられてしまった。
コナンくんが何か言うかもしれないと思って、準備するが何も言わない。
…コナンくん?
聞こえてないのかな?離れすぎてしまっただろうか。
「…?」
コータさんがジョディさん扮する私を見て首を傾げた。
「えぇ、大丈夫よ。」
何も答えないのもダメだと思って、最大限大人っぽい声を意識して返事をした。
「彼女は病み上がりで体調が万全でないんだ。しかし捜査員二人でって指定だったから無理やり連れてきた。」
「そうですか、じゃあ、早めに終わりましょう。」
一人座っていたコータさんは立ち上がり封筒を持った。
…もう終わりのようだ。
少しホッとした。
「くれぐれも日本の捜査の邪魔はしないでくださいよ。うちの上司をこれ以上怒らせんでください。めんどくさいんで。」
「…それは君たちの領分だ。」
「まぁ、最近は女神さんのおかげで少しはまともなんすけどね。」
「ほぉー。彼も人の子か。」
「そうそう。」
「まぁ、その女神も隙あらば奪いとる気満々だがな。」
「まじっすか!?あんたらそっちでも争ってんの!?」
…なんの話をしてるんだろうか。
ここでキョロキョロしちゃダメだと思って、スンとした表情で二人を見届けた。