第6章 研究
私より背の高い安室さんに見下ろされ、じーーと目を見られていると、まったく動けない。
威圧感がすごい。
私は自分のロッカーに背中をぐっと預けた。
「眼鏡。前に店内を掃除している時外してましたよね?見えないわけではないならメガネ外したらどうです?」
尋問されてるかのような威圧感。
眼鏡は変装用です。なんて、もちろん言えない。
こちらの世界に来た時、髪の毛は明るく染めてバッチリギャル並みに濃いメイクで組織の部屋に来てしまった。
そのためバレないように眼鏡に黒髪、地味な装いに変えようと思って眼鏡はその辺の百均で買ったダサいやつ。
「あの時はパソコンで目が疲れてたのでちょっと外しただけですよ?」
「しかし…。」
安室さんはじっと眼鏡を見て、私の眼鏡を簡単にとってしまった。
「あっ。」
「度、入ってないですよね?」
なんて人だ!
普通、かけてる人の眼鏡取るか!?
え?なんでとった?なんでとった?
あの時、組織に侵入した顔とそっくりだな。みたいな展開なのか?
いやまさか、眼鏡とった方が可愛いですよ。みたいな展開?いやないないないない。それはない。
「最近伊達眼鏡流行ってるって聞いて。ショップにも置いてあるじゃないですか。でも、やっぱりダサいですか…?頑張って勇気を出して買ったんですけど…似合わないですよね…!あはは…。私、センスないですから…」
安室さんにダサいって言われてショックですよ。って雰囲気を出して、演技でションボリと俯く。
すると安室さんは途端に謝ってきた。
「いえ!ダサいなんて思ってませんよ!ただ…眼鏡が無いのも可愛いですよって伝えたかっただけで…」
「え?それは、ありがとうございます。」
可愛い…?
安室さんは本当に口が上手。私を傷つけないようフォローがすごい。
こうやって女性を手玉に取ってきたんだろう。