第54章 警視庁へ
しん。としている部屋の中。
机は5つ。学校の先生みたいな机だなって単純に思った。
どの机も殆ど何も乗っかってはいなかったが…。
「降谷さん、お連れしました。」
「あぁ、ありがとう。めぐみ。こっち。」
「あ、はい。」
じろじろとみられる中、少しだけ駆け足で安室さんのところに向かった。
「あの…私なんでここに…」
「ここ。座って。」
安室さんは自分の席だろうか、そこにあるノートパソコンのある机の席に私は座った。
「わぁ……」
安室さんの席に座ってる…と考えると声が出てしまった。
「これ見て。」
「ん?」
パソコンに映し出された写真。
「んなっ!!!え!?これ…!え!?なんで!?」
「なんではこっちのセリフだ馬鹿。」
コツンと、手の甲で頭を叩かれた。
そこには金の刺繍が施された真っ黒の長い学ランを羽織り、真っ黒のストレートのロングヘア。
白い手袋をつけ、これでもかってくらい濃いメイクをした私が写っていた。
「これめぐみだろう?」
ざわっと後ろの3人が何か言いはじめたが、あまり聞こえない。
「ち、違いますっていうウソは通りますか…」
「通るわけないだろう。何やってるんだ。もう総長は辞めたんじゃないのか。」
「辞めてます!やめてます!もうホント綺麗さっぱり!」
「じゃあ、これはなんだ。説明しろ。」
あわあわと慌てながらわたしは1週間前起こったことを全て話した。
「だから…たったの二週間くらいの飾りのリーダーを頼まれただけで…」
ごにょごにょと濁して話すと、安室さんはわたしの横で盛大にため息をついた。
「その会合相手は武器密輸組織と繋がっている可能性があるんだ。今すぐ断ってこい。ここで、電話しろ。」
「…や。です。」
「なに?」
ギロリと見下ろされた安室さんの目が怖くて、私はふいっと横を向いた。
ひぃっと3人のうちの誰かも声を上げた。
安室さん…いや、降谷さん?は怒ると怖いのだろう。
「あの子達は会合でその組織と手を組むことを断るんでしょう?ならいいじゃないですか。むしろリーダー不在の方が断れなくなります。」
「…。」
黙っている安室さんが気になってチラリと見上げると、私から離れた。
「風見達は、すまないが席を外してくれ。」
「えっ!はい!」