第42章 そんなの知らないっ!【3】
「やはり来たんですね。FBI。」
「あぁ。もう帰るところだ。楽しませてもらったよ。なぁ、めぐみ。」
「えっ!?」
なんで私に聞くの!?
「何故彼女がここにいるんです?」
「ちょっとな。」
腰に回っている赤井さんの手に力が入った。
安室さんのギリっと睨みつける表情が強くなった。
「どこで彼女と知り合ったのか非常に興味がありますね。」
「共通の知り合いがいてな。本を貸し借りしているうちに仲良くなったのさ。な。めぐみ。」
「えっ!?…えぇ!?」
「ほぉー。誕生日パーティーの時に知り合ったのかと思いましたよ。写真をみるかぎり貴方と同じ190以上の長身の男性に茶色の髪の毛。あぁ、先日の彼にすこし似てますね。」
「さぁ…知らないな。」
何の話をしてるのか全然わからないっ!!
なんで、この二人こんなに仲悪いの!?
そんなの知らないぞ!
二人の会話に全くついていけず、おどおどとするしかない。
「俺からの宣戦布告も受け取ってもらえたようで、安心したよ。」
「あ、赤井さんっ!?」
それ言っちゃうの!?
「くっ!!やっぱりお前だったのか赤井秀一!!」
ひぇ!安室さん!!
その振り上げた右手を、どうなさるおつもりですか!?
「今日のめぐみも美しいだろう。俺の見立てだ。受け取れ。」
「きゃっ!!」
腰に回していた手を離し、安室さんに向かって押し出した。
ヒールを履いてたため、よろけてしまったが安室さんが受け止めてくれた。
見立てって!ドレスは私の私物だしアクセサリーは有希子さんのじゃないか!
「先日彼女を傷付けた詫びだ。」
「…っ!」
かっと顔が熱くなった。
安室さんの前で言ってほしくなかった…。
「彼女に何をした。」
「ま、待って…!言わないで…!」
「抱いてない。」
「…え?」
「記憶にないだろうが。安心しろ。めぐみは抱かれたと思ったのかもしれないが俺は抱いてない。」
タバコを一本取り出し、赤井さんは火をつけた。