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そんなの知らないっ!【DC/降谷中心】R18

第32章 チョコレート


仕事が終わって一旦家に帰るとメイクを全て落とした。

メガネの種類も変えた。

より一層ダサいやつ。百均にあるメガネをかたっぱしからかけて似合わないやつを買った。

髪の毛は左右にわけて三つ編みにした。


よし。めちゃくちゃ私ダサい。二十代でこの髪型はダサい。








今日は赤井さんに本を返しに行く日だった。



…赤井さんは少し苦手だ。

あまりにも私には大人っぽすぎて、どう接していいかわからないからだ。
たしかにカッコいい。
背は高いしスタイル完璧だし、ダンディだし、絵に描いたような大人だ。
大人過ぎる…。

昴さんだと思って接していいのか、戸惑ってしまうのだ。



宣戦布告だとか、酔ってキス魔になってしまっただとか…
中身が実は赤井さんだったって思うと、顔から火を吹きそうだった。



もう大人な赤井さんには相手にされないよう、あえて前よりもダサくなろうと思った。





前と同じ店で会おうと連絡をしたのだが、沖矢昴ではなく赤井として会いたいと言われた。
赤井さんの格好で外に出るわけにはいかないから駅に車で迎えに来てくれるらしい…。





なんだろうーー…
ものすごく緊張する。

お礼のクッキーと本を手にロータリーで立って待っていると、赤い外車が私の前で止まった。

「?」

助手席の窓が降ろされ顔を出したのは赤井さんだった。

「乗りたまえ。」
「えっ、あっ!はい!」


慌てて助手席に乗り込むと、黒いニット帽を被ってハンドルを握る赤井さん。
ひぇーー!大人過ぎるっ!
こんなわたしが横にいて申し訳ないっ!



「久しぶりだな。」
「はいっ!そうですね!」
「くくっそう固くなるな。」
「あ、ごめんなさい。く、車変えたんですね!」
「沖矢昴の車のことか?これは俺の車だ。」

使い分けているのか…!
すごい…。

「本は読んだか?」
「はい、読みました。最近すこしミステリー小説にはまり気味です。」
「それはよかった。」


どこに向かっているのだろうか。
低いエンジン音が響く中、私はチラリと赤井さんを覗いた。

「本…ありがとうございました。」
「君にこうやって会うための口実さ。気にするな。」

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