第3章 たらこ
走り出したなんとかセブン。
すごい車だ…。
ついつい内装をキョロキョロと見てしまう。
だってこんな車、乗ることない!
「この手の車は初めてですか?」
「はい。すごいですね。お尻がピリピリします。」
「ははっ。その感想は初めて聞きました。」
「白、好きなんですか?なんとなくスポーツカーって赤とかのイメージです」
「赤、苦手なので。」
何故だろう。怒らせちゃった?ごめんなさいって謝りたくなる雰囲気。
お、怒った?
「安室さん、もう二週間くらい働いてるのに、私の中でのイメージというか、キャラクターが定まってないです。」
「と、いうと?」
「真面目なのか真面目じゃないのかわかんないし。スポーツカーにもギャップでしたし、服装も。昨日のキャップとか被ったりするのも意外でした!」
何考えてるのかわかんねー!とは、心の中だけで。
「そうですか?まぁ、昨日は探偵業で尾行してたので、どうしても髪の毛目立たないように、帽子が必要でしたからね。」
「確かに安室さんの髪の毛、すごく綺麗な色ですよね。キラキラしてて、吸い込まれそうです。」
「…直球ですね。」
「え?」
「いえ。僕がそうなら、夏目さんだって同じですよ。真面目なのはそうなのでしょうが、歌いながら仕事したり…ギャップありますよ」
思い出したのか、またあの時と同じようにくっくっと肩を揺らして笑う安室さん。
「あ、あれは…。」
「あの日はたらこ料理でも食べたんですか?」
か、歌詞まで聞かれてた!?
恥ずかしい…
「晩御飯で作りましたっ!」
「たーっぷりのたらこでしたっけ?」
楽しんでる!
安室さんの分際で!←失礼。
これ以上は恥ずかしすぎて死にそうなので、横で笑う安室さんを無視した。