第23章 バーボン
「うるせぇんだよ!いいから黙ってろ!怪我はほっといたらダメになんだろーが!」
胸ぐらを掴み安室さんの後頭部を車の席に押し付けた。
「…え?」
「失礼…。コホン。つい学生時代の名残が…。足出してください。」
急に大人しくなった安室さんの足をみたら太もものパンツのところが切れていた。
ここを銃弾が掠めたらしい。
タオルを太ももの下に敷いて、消毒液をぶっかけて処置をした。
きつめに包帯を巻いていると安室さんが大きなため息をついた。
「なぜあんなところにいたんです?」
「この車の洗車を終えたところだったんです。反対側にあるコンビニに行こうとしてあそこを通ってました。」
「タイミングか…」
すごく困った表情をしている。
ふと顔を上げると駐車場の端に男性が数人いるのが見えた。
先程の男たちだ…!
安室さんの怪我を見て近くに潜伏してると読んだのだろうか。
「安室さんっ、痛いのにごめんなさい!」
「はっ!?」
私は安室さんの太ももの上に馬乗りになった。
「いっっっ!」
「ちょっとがまん!」
怪我をした所を思いっきり触れているのだから痛いだろう。
額に汗を浮かべ痛みに耐えている安室さんに心で謝罪をしつつ、私は急いで上を脱いだ。
帽子も取り去り、髪の毛をボサボサに乱し、ブラジャー一枚になった。
「ちょっ!めぐみさんっ!?」
「しっ。」
右手でリクライニングを倒して安室さんの髪の毛が目立たぬよう私の帽子をかぶせた。
スカートをギリギリのラインまで捲り上げ、カバンから口紅を取り出すと適当に口に塗りたくり、手の甲で拭った。
「貴女…まさかっ……むぐっ」
私は手のひらで安室さんの口を塞ぎ黙らせると、安室さんの胸に手を這わせた。