第18章 ポアロにて
驚いて安室さんの肩を押したら、柔らかい笑顔で私を覗き込んだ。
「…だめ?」
「…だめ…可愛く言ってもだめ…ここ、ポアロですよ」
こんな仕事場で。
恥ずかしくて死にそうだ。
もし、今にもマスターが入ってきたらどうするつもりなんだろう。
「…で?」
「いや、でって言われても…」
「たいした理由じゃない。問題ない。」
そう言って再び私の頬にキスをした。
そして私のお尻の下に手を入れるとぐいっと持ち上げ、安室さんの膝の上に横向きに座らされた。
「ぎゃっ!これは!ちょっ!!!やだ!」
「やだって…」
安室さんの顔が近過ぎる!
「あの…!ここ最近、急すぎます…!もっとあの…」
「ゆっくり?」
「そう、ゆっくり!前も言ったと思うけど!あんまり免疫ない…から!」
「んー、でも。ほら時間ないから。」
「ひゃっ…」
首に手を添えられ安室さんの方に向かされた。
「ん…やぁ…」
首に舌がつたう。
「めぐみ…。」
耳元で名前を囁かれ、私は身体に力が入った。
「や……おねがい…」
「悪いが煽ってるようにしか見えない。」
「…っ、」
抗議をしようと安室さんを見上げると口を塞がれた。
「んっ……ん」
太ももを撫でつつ、スカートの裾もまくられた。
安室さんの大きな手のひらが太ももからお尻にかけてゆっくりと撫でられる。
「んんっ!」
こうも口が塞がれててはいいたい事も言えない。
代わりにシワをつけるように安室さんの胸あたりのシャツを握りしめた。
この後の仕事困ってしまえ。
「くくっ」
安室さんはペロリと自分の口元を舐めギラギラとした目で、私を見つめた。
その仕草にどきりとした。
安室さんは左手一本で私の上半身を支えてくれているけど、痛くないのだろうか。
私は無意識に安室さんの首に手を回した。
「…おや、嬉しいことしてくれますね。」
「ちがっ…腹筋がキツいの!」
「はいはい。」
そう笑って安室さんは私のおでこに口付けた。