第17章 みんなで
「梓さん、はじめて彼氏とクリスマス一緒に過ごすんでしょ?だめだよ、バイトなんてしてちゃ。」
「…でも。」
「ありがとうね。でも、全然平気なの。ほら私ポアロが恋人みたいなもんだから。」
飲み干したカップとお皿をもって立ち上がった。
安室さんは私の横で椅子にかけたまま見上げた。
「すみません、僕が入れたいいのですが、僕も探偵業が入ってて」
「だーいじょーぶってば。安室さんだってほら仕事でしょ?私もここで仕事。ね?梓さん。今の彼氏、良い人なんでしょ?」
「…めぐみちゃん。ごめんね、ありがとう。」
「そのかわり。ちゃーんと聞かせてねクリスマスでの出来事。」
ニヤニヤ笑って梓さんをからかうと顔を真っ赤にした。
「もう、めぐみちゃんっ!」
「お二人は本当仲がよろしいのですね。」
「めぐみちゃん、最初はいつも真剣な顔ばっかりで固いのかと思ったけど、すごい聞き上手だし優しいし前より笑ってくれるようになったのよね。」
「梓さんのお話楽しんだもん。」
「えー?そう?」
「羨ましいですよ。」
安室さんも立ち上がり、食器を片付け始めた。
「あー、だめだめ!安室さんとお店で仲良くなんてしてたら女子高生から大変な目に遭っちゃうんだから。」
「はは…」
困ったように笑う安室さん。
たしかに梓さんの言う通りかもしれない。あむぴあむぴと騒ぐ彼女たちから目の敵にはされたくない。