第142章 風見裕也の仕事
あまり時間もないので、降谷さんを車に促し、車の中で説明をしていった。
「バタバタとさせてすみません。向こうに着いたらすぐに着替えていただきます。」
「脅迫相手の情報が知りたい。」
「…。」
運転しながら頭をフル回転させて、必死に降谷さんに話していく。
「風見?」
「あ、すみません。相手は公国を狙う公国内のテロリストだという情報しか入っていません。外務省がストップかけているようです。」
「…そうか。」
「姫を狙い、情勢を混乱させようとしているのかもしれません。」
「ならなおさら、今日解決させたいな。」
「はい。」
大使館の大きな門の前で、門番に手帳を見せ、アイコンタクトを送ると、門番はにっこり笑って門を開放してくれた。
「友好的な門番だな。」
「ええ、かなりの親日国家だそうです。」
ゆっくりと車を走らせ、門の中へとすすんだ。
ここから先は日本では無い。
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「降谷さんはこちらへ。準備していただきます。」
「あぁ。」
車から降りて、綺麗な宮殿のような白い廊下を執事のような方と共に進み、大きな部屋に入った。
「…すごいな。まるで城だ。君はここで新郎役で姫のボディガードをする予定だったのか。」
「はい。…では。これに着替えましょう。防弾チョッキも忘れず。」
計画は完璧のはず。
怪しまれてもいけない。
「和装なのか?」
「はい。姫もかなりの親日家なので白無垢を着てみたかったようです。」
「それはいい。…いつかめぐみにも着せてやりたいと思ってた。今日ので予行練習にもなるな。」
ふっと笑いながら降谷さんはスーツの上着を脱いでいった。