第141章 花嫁の愛
私がついこぼしてしまった不安を零さんは優しく微笑んで頬にキスをしてくれた。
「めぐみ?」
「…うん。」
「僕はこの日本を守る。」
「うん。」
「それと同時に君も守りたい。」
「…。」
「守りたいものがあると、未来が開けたんだ。それはめぐみだからだ。あいつらが死んでがむしゃらに進んできたが、君と出会って未来を想像した。」
ぎゅっと胸が熱くなって、私は零さんの床についていた左手を上から握りしめた。
「君の前では弱さを隠しきれなかった。」
君の前で泣いてしまった。とふふっと零さんは笑った。
「泣くことは…別に弱くなんて……。」
「そうだな、でも、初めて知った。めぐみの前では泣けるんだって。」
涙が溢れてきそうだった。
「それについ幼くなってしまう。」
「…そうなの?」
「男は好きな女の前ではいつまでも少年みたいになるんだよ。」
むぅと、ふてくされたり、
すりすりと甘えてきたり、
やだ。ってわがまま言ったり。
今までのことを思い出してつい笑ってしまった。
「まさに“零くん”だね。」
「そうだな。」
私から上に重ねていた手を零さんは指を絡めるように握り返してくれた。零さんの左手の指輪をみてドキンっとした。