第141章 花嫁の愛
そして零さんは立ち上がりギターを近くに持ってきてベッドに立てかけた。
「これは?」
「僕の幼なじみのヒロがギターを教えてくれたんだ。その時のだよ。」
そういえばポアロで一度だけ園子ちゃんたちの前でサラッと弾いたのを見たことがある。
ーーそっか。
「お料理もギターもヒロさんから教わったって…ヒロさんすごい人なんだね。さすが零さんの幼なじみ。」
「運転技術は萩原だし、爆弾解体の知識は松田、ポジティブに考え勇気持って進む心は伊達…。僕は本当に仲間に恵まれた。」
「えー?運転怖かったよ?トンネルの壁走ったり。」
「ふふ。」
私は零さんに寄り添うように横にぎゅっと近づいた。
「今回のプラーミャの事件は三年前に萩原を覗く僕たち同期にすごく関係していたんだ。」
「…うん。」
「だから、報告しようかと思ってな。」
「解決したもんね。」
「あぁ。」
そう言って零さんはグラスを持ち上げると、写真の前の彼らに献杯したグラスにチンと当てた。
「それに,奥さんを迎えたことも報告しとかないとな。」
「…うん。でも,私少し自信ない。…零さんの友人のように何か零さんにしてあげれるかな…。」
私は机の上でにこやかに笑う五人の写真を見つめた。
支えて,傷を手当とかして、帰る場所にーー…。それだけでいいのだろうか。