第140章 I will.
降谷さんは私を見つめ、頬にあった私の手を力一杯握りしめた。
「あぁ。一緒だ。」
すぐに手を離し、私は再び風見さんが作業しやすいよう、ケーブルと首輪を支えた。
「ではっ、自分も!!」
「風見さんはだめ。」
「風見はダメだ。」
「……。」
風見さんはすこししょんぼりとしながら、再び作業に戻った。
ずっと緊張した空気だったのが穏やかになり、私はすこし肩の力を抜いた。
「…中和剤。成功しました。もう首輪が爆発することはありません。あとは外して行くだけです。」
私はガクンと力が抜け、降谷さんの横にペタリと座り込んだ。
「風見、助かった。」
「いえ。」
「めぐみ。首輪を外してくれるか?」
「はい。」
「風見はこれと同じダミーを作ってくれ。」
「…ダミー。ですか?」
降谷さんはニヤリと笑った。
「やられっぱなしは嫌だろう?」
手が震えてうまくドライバーが入らない。
前も霞む。
「めぐみ。」
「は、はいっ。」
「泣くな。」
「…泣いてません。」
「爆弾は取れたんだ。」
「…っう……。」
…助かった。
そうわかった瞬間、溜まっていたものが溢れてできて、涙が止まらなかった。
中和できた爆発しない首輪を外して行くだけ。
「めぐみ。」
「…よかった……よか…った…」
頭を抱き寄せられ、優しく一度だけだきしめてくれた。
「ありがとう。」
「…ごめん、すぐ外すね。」
涙をぐいっと拭き、私は自分の両頬をパチンとたたき、気合を入れると降谷さんの首輪を取る作業に戻った。