第14章 ほらね!
安室さんはばっと男の手を蹴り上げて拳銃を飛ばした。
カラカラと音を立てて拳銃が転がっていく。
「くそっ!」
男は私を安室さんに向かって投げつけると隠し持っていた30センチほどの棒を取り出して殴りかかった。
安室さんは私を受け止めると近くに座らせ、距離を取った。
「めぐみさん。平気?」
こそっと後ろから来てくれたのはコナンくん。
後ろに縛られた紐を解いてくれた。
「ありがとう…」
「僕と梓さんが呼んだんだ。安室さん飛んできてくれたよ。」
「…。」
男は何か型でも取得しているのだろうか、棒をついたり振り上げたりしている。
それをギリギリで交わしていく安室さんも見事だ。
私は立ち上がって、銀行のコロコロ転がる椅子の背もたれに手をかけると思いっきりそれを振り上げた。
「…お見事ですめぐみさん。」
「おいおい間違えたら死ぬぞ。」
私の椅子で伸びた男が足下で転がっている。
「迷いなく振り上げましたね。」
「いやぁ、学生時代よく喧嘩してて…」
「「…。」」
安室さんとコナンくんがぱちくりと瞬きしながら私を見た。
「2人とも本当にありがとう。」
「間に合ってよかった…」
安室さんは私の頬に手を伸ばした。
そこは先程こけて、擦りむいた場所。
死んでしまった男性の血が足や手についてドロドロだ。
「すみません…本当ならあなたを送り届けてその傷を消毒して差し上げたいのですが、もういかなくちゃいけない。コナンくん、めぐみさんを任せていいかい?」
「うんっ!」
オモテの警察たちが騒がしくなってきた。
安室さんは名残惜しそうに裏口から走って出て行った。