第135章 新しい生活
「めぐみさんは大きいベッドが好み?」
「一緒に寝るならシングルは嫌かな。」
「くっついて寝れるよ?」
「ゆっくり…寝たいな。」
段々と私にピッタリと肩を寄せていつもの意地悪そうな顔になってきたので、私はふいっと横を向いた。
「腕まくらに、抱きしめて寝て、シングルでも充分じゃない?」
「喧嘩したらどうするの。」
「喧嘩しても一緒には寝るんだ。」
「っ。」
くくくっと笑いながら、安室さんは私の腰に手を回してきた。
「喧嘩することある?」
「そりゃ…あるんじゃない?前したし…。」
「したかな。」
「覚えてないならいいや…でも、仲直りにってくれたティーカップ、嬉しかったよ。」
『赤井さんの方が優しい』と私が咄嗟に安室さんに言ってしまって怒らせたやつだ。
「あー。」
安室さんは思い出したようで、すこし眉を寄せ私の腰から手を離した。
「あれが喧嘩というなら気にせず一緒には寝れるかな。」
「やっぱりダブルにしよ。」
「セミダブルは?」
どうしても安室さんは狭いベッドをわたしにお薦めしたいらしい。
…そんなに引っ付いて寝たら…
「あ、安室さん。」
「んー?」
「見た目以上に筋肉あるから…暑いの。ぽかぽかするし…ど、どきどきしすぎるから…すこし距離とる余裕が…欲しいです。寝る時は…ひっいてもいいけど。あまりに近いと…ね、寝れなくなっちゃう…。」
周りに店員さんがいない事を気にしながらこそこそと言うと、安室さんが黙って私をじっと見下ろした。
「…まぁ、めぐみさんの部屋だしね。そうしようか。」
「お願いします。」
私の手を取り、距離を詰めると安室さんは私の耳にそっと耳打ちした。
「ここがお店じゃなくて、近くに梓さんがいなかったら、すぐキスしたのに。」
「…っ!?」
耳もとで言われぞくぞくした私は真っ赤になりながら手で耳を押さえた。
「じゃあ、フレーム選ぼう。」
「うっ。…はい。」
安室さんは近くのベッドに体重をかけるようにドスンと座った。