そのハチミツ、極甘注意!【ヒロアカ/爆豪勝己/R18】
第1章 始まりの置き土産
ー爆豪sideー
1ヶ月程前、事務所を訪れたじいさんから依頼を受けた。
自分は病気でもう長くないから、自分が死んだら孫娘の護衛に付いて護ってほしいと。
俺にしか頼めないとの事で、歯ごたえのあるヴィラン退治か何かと思いきや、ボディーガードなんて性にあわなくて正直乗り気になれねェ。
「ヒーローなら他にいくらでもいんだろ。…何で俺なんだよ」
ありのままの疑問をぶつけると、じいさんは優しく微笑んだ。
「爆豪くん…いや、今はもう立派なヒーローだ。ダイナマイトさん。…やっぱりワシのことなんて覚えてないか」
「……?」
こう言っちゃ悪いが、目の前のじいさんは俺の記憶には全く存在しなかった。
「まだ君が高校生の頃、ヒーローの仮免許を持っていた頃だったと思うが……見ず知らずのワシを助けてくれたじゃろ」
「……全然覚えてねェ」
「まぁ助けた方は忘れるだろうな。…じゃがワシは、助けられた側はしっかり覚えておる」
そう言ってじいさんは話を続けた。
「両親を亡くした蜜穂の親代わりに…とここまで頑張ってきたが……。同級生の子達と比べて、きっとたくさん寂しい思いをさせたに違いない」
そんな言葉と共に、事務所にはしんみりとした空気が流れ出す。