第1章 【シンデレラの憂鬱】
翌日。
オレは1人屋根裏部屋に篭っていた。
さっきからずっと、オレの名前を呼びながらドアをノックするには申し訳ないけど、こんな声じゃ恥ずかしくて。
「じゃ、そののどちんこオレが貰う!そしたら、姫と一生幸せになれんだよね?」
祐也の声が聞こえ、止めなさい!って叫ぶの声がドアの向こうで聞こえた。
オレは慌ててドアを開ける。
「じ~げ~…。」
どうやらシゲって呼んだらしい、すんげぇしゃがれ声の祐也。
どうやら、靴を履いて恐竜足になるバージョンではなかったようだ。
しかし、のどちんこ忘れるって、シチュエーション的に無理あり過ぎじゃね?
「じゃ、オレが付ける!」
そう言った貴久が、祐也から奪ったのどちんこを付けた。
…そもそも、奪えるもんなのか?
オレののどちんこって、一体…。
「うづぐじいごいにずるよ~…。」
あんなにキレイな声の貴久が言った“美しい恋にするよ”もしゃがれ過ぎてマトモには聞き取れない。
オレ以外の人間が付けると、どうやら相当に酷いしゃがれになるらしい。
「返せ!」
誰の声かと思うようなカワイイ声で叫ぶと、オレは貴久からのどちんこを奪い取った。