第1章 【シンデレラの憂鬱】
しかし、だ。
これ、どうやって付けるんだろ?
「貸して。付けてあげる。」
優しいお姉さんの声。
いや、そもそも付けてあげるって台詞自体どうかと思うんだよね。
だけど、がまるでネクタイ付けるみたいに喉元でごそごそすると、彼女の手からのどちんこはなくなっていた。
「あ~、あ~。」
声を出してみると、オレは昔と変わらないしゃがれ声。
これこれ!
しっくり来た声に満足していると、オレの目の前には微笑む。
シンデレラって、最後は王子と姫のハッピーエンドだったよな?
じゃ、ここは姫とのラブシーンを…。
「姫…。」
熱い声で囁き、そっと抱き寄せる。
不安げな表情でオレを見上げる姿に、全身の血液が沸騰しそうだ。
キスしようとゆっくり顔を近付ける。
「いやん、恥ずかしい♪」
「うわぁっ!!」
思わず抱き寄せた人を突き飛ばした。
まさかまさか、何でここで小山に変わっとんねん!!
「だって、魔法使いなんだモン★」
【シンデレラの憂鬱】~完~