第1章 【シンデレラの憂鬱】
そもそも、だ。
パーティー会場には辿り着いた。
だが、この状況でオレはどうやって靴を落として帰る?
どう考えたって、このバッシュタイプのシューズじゃ、転んでも脱げないだろ?
「あ、シゲだ!」
嫌そうな顔をしたのは祐也。
に腕を絡め、酔ったふりしてベッタリ張り付いている。
「ん~、役得♪」
いやいや、そこで役得とか言ってんじゃねぇよ?
隣では、ご機嫌でターキーにかぶりつく貴久。
「んまっ!」
「シゲアキくん。」
がそう言ってオレの方へ来ようとするが、腕を掴まれた状態で動けない。
それでも、ニッコリと優しい笑みを零してくれた。
それだけで、心がじんわり温かくなる。
「姉ちゃん相手に赤くなってんじゃねぇよ。」
そう言うとこだけリアル設定止めてくんないか、まっすー…違った、貴久。
「もうすぐ王子様が出て来て、お姉ちゃんはお姫様になるんだよ?」
ね?って言いながらほっぺにチューをする手越…じゃなかった、祐也。
だから、突然リアル設定にキャラ変更すんの止めろって。
突っ込みが追いつかず、若干パニック状態になるオレ。