第2章 【Sleeping beuatyと白い天使】
「♪Hi-Ho~、Hi-Ho~。」
歌いながら出て来る小山に呆れて口が塞がらない。
確か小人って7人だったけど、まさか6体の人形とご一緒するなんて、誰が思う?
「あぁ、やっぱり鬱陶しい…。」
ボヤく貴久。
残念なくらい、6体の人形は小山にそっくり。
要するに、小人7人がデカイ男7人になってるってこと。
「あ、なんて美しい姫!」
「だから、せめて王子だろ?」
…この台詞、どっかでも聞いたな。
一応正論なんだが、今白雪姫だから。
くれぐれも、自分の配役忘れんじゃねぇぞ、お二人さん。
「呼んだ?」
「だから、中途半端なところで出て来んなって!」
思わず指を指してしまった相手祐也は、魔女さながらの格好でカゴを腕にぶら提げてご登場。
…ん?
オレ、まだ肝臓持ち帰ってもないのに、ここでリンゴ売りのおばあさん?
「だって、待ちきれないんだモン♪」
テヘッと笑う祐也。
いやいや、笑ってる場合じゃねぇだろ?
小人も猟師もガッツリ見てる前で毒リンゴかよ?
大体、魔女スタイルがはまり過ぎなんだよ!
どっからどうみても、怪し過ぎるだろ!
「あ、リンゴ見~っけた★いっただっきま~す。」
「あ、ちょっと待って、まっすー!」
人形が邪魔して止められない小山をよそに、貴久はご機嫌でリンゴにかぶりついた。
あぁ、もう設定無茶苦茶…。
妖しさ全開の祐也から、買ってもいないリンゴを何の躊躇いもなく。
「う…っ!!」
そう言った貴久が胸元を押さえる。
ほら、言わんこっちゃない。
ストーリーがめっちゃ早巻きになっちまったじゃねぇか。