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【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】

第6章 角名倫太郎と飴玉


 同じ男子バレー部部員であった為に、彼女と親しくなったのだ。


 侑と治の宮兄弟は兎に角女子に人気である。
 二人のどちらかの事が好きだと言う女子は結構多い。彼女もその一人である。
 けれど彼女は結構本気なのか、侑に渡せるプレゼントを作る為に日々奔走中。
 角名はそれに付き合っているのだ。

(今日も可愛いな……)

 侑には未だ声も掛けられない奥手の彼女。
 亜麻色の髪に、ピンク色の頬。血色の良い唇。
 初めて話しかけられた時よりも髪の毛は伸びていて、最近はシュシュで束ねている事が多かった。
 そっと視線を顔から身体へ落としていく。
 女子らしく、ふっくらと膨らむ胸に細過ぎない足。肉付きはある程度ある方が身体付きは良いのだと、彼女を見る様になってから気が付いた。

「そろそろ侑にあげてみたら?」

 尋ねてみると全力で首を横に振られてしまった。
 料理の腕前に自信が持てないのもあるのだろうけれど、大半は照れである。
 彼女にとっては侑は雲の上の住人なのだろう。

「まだ無理だよっ」

 あげる分にはもう全然問題のない腕前だと思いつつ、こうして二人でいる時間がまだ続くのだと角名は気分がよくなっていた。


 角名は侑の事が好きだと言う彼女の恋を応援きていた筈だったのに、気が付いた頃には彼女の事が好きになってしまっていたのだった。


 彼女の恋を応援している様なフリをしながら、傍から見たら自分達は付き合っているかの様に逢瀬している。
 きっと二人でいて、手作りお菓子を食べている光景は間違いなくカップルに見えるのだろう。と角名は考えていた。





(新しいサポーター買ったから帰るか)

 スポーツ用品店にサポーターを買いに行き、寮へ帰ろうと足を進めていた。
 スポーツ推薦で愛知県から兵庫県の高校に進学している角名は、寮生活をしている。
 親元を離れての生活には慣れているので、帰宅して受け取った残りのアイシングクッキーを食べようかと一人考えていた。
 そんな中、普段だったら絶対に通らない細道が何故か気になった。
 別に近道でも遠回りでもない何の変哲もない道。なのに無性に今日はこの道を通って帰りたいと思い、角名は細道へ足を踏み入れた。
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