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【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】

第3章 日向翔陽と飴玉


 彼女は思い出した様に持ってきているカバンの中を漁ると、可愛らしいラッピングがされている小袋を取り出して言う。

「昨日カップケーキ作ったの。良かったら日向君に、って思って」
「いっ良いのっ !? 」

 身を乗り出す様に食い付いて尋ねると彼女の顔が何時もより近くなった。
 それに慌てて身を引くと、クスクス笑いながら返事をされる。

「勿論。日向君にも食べて欲しいなぁ、って思って作ったから」

 そう言われて差し出された手にある小袋を受け取る為に手を差し出した。
 受け取る時にちょっとだけだけど触れた手は自分よりも小さく、女の子なんだと日向は改めて思っていた。

「家帰ったら夏に見付からない様に、大事に食べるからっ!感想も絶対に伝える!」
「それじゃあ感想楽しみにしてるね。次は夏ちゃんの分も作ってこなきゃね」

 笑顔で言う彼女に日向は頭がクラクラする位に、心がふわふわして気分が良いのだった。





「それじゃあまたね。また試合見に行けそうだったら行くね」
「うっうんっ!」

 可愛らしく小さく手を振る彼女と別れ、日向は夢心地で自転車を引きながら歩いて帰宅をしていた。


 自分が恋した女の子は、本当に女の子の代表、と言わずにいられない少女だった。
 小柄な身体に長い髪の毛。瞳は大きく睫毛は長い。
 赤い唇は綺麗で、鈴の音(ね)の様に綺麗な声で笑う。


「……今日も可愛かったなぁ…………」

 別れたばかりだと言うのに、もう会いたくて仕方ない。
 他校の生徒である彼女とは頻繁に会う事は出来ない。本当にタイミングが合わなければ、一ヶ月だろうが会う事は叶わない。

「…………友達じゃなくて彼女だったら、何時でも会えるのかな」

 無意識にそう呟いた日向は、茹でダコの様な顔になってしまい、必死に顔を左右に振った。
 告白する度胸なんてない。何時も会うだけでいっぱいいっぱいだし、触れる事だって今日が初めてだった程なのだし。
 でも本当は付き合いたい。あの愛らしい彼女が自分の恋人になってくれたら、と思うと空にでも舞い上がる気持ちになってしまう。
 綺麗な髪に触れ、絹の様な頬に触れる。あの赤い唇に唇を重ね合い、そして……。
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