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【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】

第3章 日向翔陽と飴玉


 意中の相手がいるけれど、自分の思いを素直に伝える事が出来なくて。
 恋人未満であるのは当たり前だけれど、友達以上と言えるのかが分からない。
 自分はこんなにも想っているのに、相手はきっと自分の事を『仲の良い友人』としてか見てくれない。
 そんな感情しか持ってくれていない相手に告白をして、友人、と言う関係すら失うのが怖く、一歩先へ進む事が出来ない。


 でも、その一歩先を自分の意のままに進める事が出来るとしたら?
 自分の望むままに出来るとするならば?


「この飴を口の中に入れて意中の相手に口付ける。そして相手の口内で舐め合いつつ、相手の好きな所を五つ伝えてごらん。伝えて飴を食べきれば相手はお前に惚れてしまうから」

 差し出された掌にある二つの飴。
 悪魔の囁きを聞き入れてしまえば、甘い誘惑に堕ちていくだけである。


企画夢小説
キャラメル デェア ディアボロ
日向翔陽と飴玉



 彼女と出会ったのは本当に偶然。
 体力作りの為にロードワークを一人でしていた所、荷物を落として困っていたのを助けたのが出会い。
 他校の生徒だったけれど同じ歳であり、助けてくれたお礼を今度ちゃんとしたい、と連絡先を交換した。
 一週間後に会った彼女は愛らしい、と言う言葉がぴったりの少女だった。

「日向君は体力凄いね。毎日通学で山越えなんて、私には絶対に出来ないよ」
「まぁおれ、中学の時から山越え登校してから、慣れこって言う感じかなぁ」

 今日もまた会い、自転車で来たらそう言われた。
 本来だったら片道一時間は掛かる距離なのに、会いたい一心で半分の時間で到着してしまったのだ。
 予定よりも早すぎたと言うのに、待ち合わせ場所に彼女は既に来ていて、自分に会いたくて早く来たのではないのかと、日向の心は飛び跳ねている。

「この間、初めて試合見たけど、本当に日向君って凄いジャンプ力だったね。びっくりしちゃった」当に日向君って凄いジャンプ力だったね。びっくりしちゃった」
「練習試合だったけどね!それにまだまだだよ!おれは満足出来てないし、もっと上を目指せると思ってる!」

 握り拳を作りながら力説すると、クスクスと笑われた。
 その笑顔に耳まで真っ赤になっているのだけれど、日向の気持ちには一切気が付いてくれずにいる。

「あ、そうだ」
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