第39章 甘えさせ上手と言われたい ✳︎✳︎

「これはもう外してしまうぞ」

「…はい」

触れた時から下着の布地は充分すぎる程に湿っており、身につけていると気持ち良い物ではないだろう。

ゆっくりと七瀬の下半身から抜き取った後、両手で彼女の足を上から下まで撫でた。
筋肉が程よくついているが、肌の質感はとても滑らかで色も白い。

「あ、んっ…」

「君のここにしるしを付ける事が出来るのも俺だけだろう？」

「そう、ですけど…脱ぐ度に気になります。付いてると銭湯には行けません」

「風呂は我が家にあるだろう？ わざわざ行く必要はない」

「任務でなかなか湯浴み出来なかった時とかは立ち寄るんですけど」

「では一つずつにしておこう」

やや大き目のしるしを —— だがな。左右の太腿の内側をきつく吸い上げると掌にはおさまるが、けして小さくはない赤い鬱血痕が七瀬の肌に刻まれた。

「もう…また大きい」

「七瀬の肌が白いからよく目立つな！」

ふうと小さなため息をつく彼女だが、本当に困っている様子は見受けられない。七瀬が受け入れてくれる故、いつもこうしてしまう。

「杏寿郎さん…」

「どうした？」

俺を欲している恋人が両腕をゆっくり伸ばして来れば、彼女を一度ぎゅうと抱きしめてやり、それから布団に体を静かに倒す。

行燈の灯りが俺と七瀬を柔らかく、あたたかな光で照らしている。

自分の肉棒は天井に向かってピンと伸びており、程よい固さだ。右手で二、三度扱くと先走った小さな欲がじわりと先端を濡らす。

「今日も一緒に気持ちよくなりたいから、来て…下さい」

「ああ、無論だ」

充分に湿っている入り口だが、そこをほぐすとまたとろりとあたたかな液が俺の指を湿らせる。

甘い味の七瀬の蜜を己の男根に塗り付け、口の中でも味わうと、ゆっくりと狭い穴に侵入をした。

グチュ、と淫らな音が聞こえる度に、体と心の熱さが増して行く。