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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第35章 心炎八雲、今宵も甘えて混ざりあって ✳︎✳︎



「ここからどうすれば良い?」

「前回は私の足が上がりすぎてたみたいで……この位置が丁度良いって言われました。腰、しっかり支えて下さいね」

「うむ、承知した」

先日と同じように彼の部屋で一度体を繋げた後、硝子窓の近くに移動して、杏寿郎さんと向き合っている。
私の右膝は彼の左腰にぴったり密着し、更に腰をガシっと掴まれて固定された。

「ドキドキします……」
「案ずるな、きっと上手くいく。はいるぞ」
「はい……」

上手くいきますように。
さっきと変わらずピンと反りたっている彼の昂りが、私の下腹部の熱を少しずつ上昇させていく ———-









一時間後、私と杏寿郎さんは布団に隣り合って横になっていた。
彼が言ってくれたように上手くいって、心も体も満たされ、多幸感が全身を包んでいる。

「気持ち良かったです……」
「俺もだ。やはり未知の事は熟練者に聞くのが一番だな」


あれからどうすれば上手くいくかずっと考えていた。
もちろん任務中は別。恋人との大切な時間をよくしたい、その一心で音柱邸を訪ねたのだけど……勇気出して良かったな。

「男性側の話は宇髄さんから教えて頂いて、女性側の話はお嫁さん達に。まきをさんと須磨さんが凄く張り切ってくれて、普段落ち着いている雛鶴さんも楽しそうに教えてくれました」

「そうか! 良かったな」
「はい…! それで……杏寿郎さんも、以前宇髄さん宅に行ったんでしょう?」

あ、また驚いた顔してる。嬉しいなあ、今日は運が良いかも。珍しい杏寿郎さんがいっぱい見れる…!!

「……聞いたのか」
「はい」

照れた顔も好きだなあ……まあ彼が見せてくれる物は何だって好みだけど。

「私、凄く嬉しかったですよ」
「そうか」

また揃いの物が増えたと続けて私が言うと、疑問符を浮かべながら眉を下げる彼だ。ふふ、この顔癒されるなあ。好き。


「だって同じ門下生でしょう? 宇髄さんの」
「ははは、いかにも!」

「剣術では遥か先にあなたはいて、正直寂しく感じる時もあるんです。でも恋は……私とほぼ同じ位置だから、嬉しいんです」

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