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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第35章 心炎八雲、今宵も甘えて混ざりあって ✳︎✳︎



「まずはここからだ」
「……んう」

小さな顎を指で掬い、俺から君に贈る労いの口付け。
この行為だけで蕩けそうな表情になる彼女が、たまらなく愛おしい。

「本当に君は…よく…はぁ…頑張ったぞ」
「ありが、とう…ござい、ま……す…」


愛撫を軽いものから深いものへと変化させながら、同時に服を脱がせ合う。互いに着ている枚数が少ない為、あっという間に彼女の滑らかな肌が視界に入った。

何も身に纏っていないその体には、至る所に鬼殺で受けた傷痕が刻まれている。七瀬はこれらを見る度に嘆く事が多いと言うが、俺は見る度に綺麗だと思うし、何より愛おしく感じる。


「おいで七瀬、今日はここだ」

手招きをし、彼女を自分の太ももに座らせるよう促した。
「ここ、ですか?」と首を傾げながら向かい合うように乗ってくる七瀬が可愛らしい。

「すまんな、前を向いてもらえると助かる」
「え…前…ですか…」

ああと頷いた後、彼女の体の向きを変えると、華奢だが引き締まった背中が目の前に現れる。

中心部を走る大きな傷痕を一度撫で、ゆっくりと一粒の口付けを落とし、両腕を恋人の腹部に回した後はそこも一度撫でる。


既に少し湿っている己の昂り。
これを七瀬の尻に擦り当て、掌におさまる大きさの左側の先端をきゅっとつまんで擦る。

すると ——— 柔らかいそこが、瞬く間にピンと硬くなった。

「あ……はぁ」

声と息を一緒に艶めかしく吐き出す七瀬に満足した俺は、また手を動かしていく。

「ん……え…そこ、も…?」
「うむ、ここはいつも通り、ほぐさずとも良さそうだ」

自分の指が侵入していく場所は、既にとろとろの甘い欲で溢れている、泉の入り口だ。
グチュ……と淫らな水音が響くと、彼女の背中が弓なりにゆっくりとしなる。

「ん……気持ち、い……」
「そうか」
「え……どうしたんですか?」

一度動きを止めると、彼女が戸惑った様子で振り返った。瞳にはこの先を求める欲情が揺れているが……

「ん? 君の希望が聞きたいと思ってな」
「希望?」

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