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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第28章 呼吸についての記録帳 (伍) 〜師範編〜




陸ノ型 心炎突輪(しんえんとつりん)

継子の七瀬が新たに思いついた炎の呼吸の型。そして現状判明している壱から伍、そして玖ノ型にはない突き技である。


手順……

両手から右手に日輪刀を持ち変え、弓を引っ張るように後ろに引く。左手は掌を正面にして真っ直ぐと伸ばすと、日輪刀の刀身が先端から少しずつ炎に包まれていく。


半分まで炎を纏った所で、それはピタッと止まり「陸ノ型」と呟くと、刀身が更に炎で包まれる(二重の炎)

目の前に剣を突き出すと先端から繰り出された炎の斬撃が槍のように細長くなり、そのまま空気と混ざって残像を残す。


以下は七瀬が言っていた事と、自分が感じた事。

※まだまだ改良が必要。

※剣を対象物から引き抜く動作に茶道の所作を取り入れている。
(引き柄杓)

※この型を思いついたきっかけはわらび餅から。
食べにくいわらび餅を上手に食べるには……? これが発端となったらしい。

※父上、俺、弟の前で初めて披露した際、とても緊張していた。




パタンとここまで記し、冊子を閉じた。
七瀬から指導を受けた後、試しにこの陸ノ型をやってみる。
初見にしてはなかなかの突き技が出せたように思う。


精進しよう。それのみだ。


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