第24章 呼吸についての記録帳 (肆) 〜師範編〜
⚫︎蛇の呼吸……使用者 蛇柱(伊黒)
水の呼吸からの派生で変幻自在な剣技。彼の正確な太刀筋があってこそ成り立つ呼吸。
⚫︎音の呼吸……使用者 音柱(宇髄)
雷の呼吸からの派生で、体術と剣術を組み合わせた技が多い印象。走力・跳躍力が必須か。
⚫︎恋の呼吸……使用者 恋柱(甘露寺)
炎の呼吸からの派生で、甘露寺自身が独自に編み出した。柔軟性は必須のように思える。刀と言うより、鞭さばきに近い物があるかもしれない。
⚫︎花の呼吸……使用者 花柱(胡蝶カナエ殿)・栗花落少女
水の呼吸からの派生。美しい剣技だが、習得には高い身体能力が必須と見ている。
栗花落少女は、見取り稽古が非常に得意らしい(七瀬より情報提供)
⚫︎獣の呼吸……使用者 猪頭少年
風の呼吸からの派生。育手を介さず彼が独自に編み出した呼吸との事。素晴らしい!! 大蛇任務の時にも助けられた。甘露寺同様、この呼吸は彼しか使用出来ない物であろう。
⚫︎霞の呼吸……使用者 霞柱(時透)
風の呼吸からの派生。敵を翻弄する高速移動が霞の呼吸の特徴らしい。まだ未見な故、是非とも見てみたいし、時透自身と手合わせもしてみたい。
⚫︎蟲の呼吸……使用者 蟲柱(胡蝶)
水の呼吸からの派生。他の呼吸と比べるとかなり異色な呼吸と言えよう。何故ならこの呼吸は鬼の頚を落とす事を最初から想定していない為だ。頚を落とす必要がない故、斬撃ではなく彼女が得意とする刺突技が主。
「杏寿郎さん? 七瀬です。入っても良いですか?」
「ああ、問題ない!!」
丁度書き終わり、冊子を裏返した時分に恋人がやって来た。これを渡した時、君はどんな顔をするのだろうな。襖を開け、入って来た彼女は今日も可愛らしい!
———これより三日後。
俺は彼女と初めて仲違いする事になるのだが、それは勿論まだ知る由もない。