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私の異世界転生生活

第8章 嫉妬も罰も適量に


今日は、ルー様の剣術の訓練の日。

魅惑ボディの令嬢たちは、今日とて私を睨みつける事を忘れない。心を折られても、それはそれなのだろう。

しかし、羨ましくなる身体つきだ。それなのに、ルー様は全然気にならないみたいだ。なったらなったで、ショックだけど。

う~ん、あの魅惑ボディに近付くには・・・。うん、今更か。

まぁ、そのことはおいておいて、今日も汗を滴らせたルー様は素敵です。今の私の頭の中は、カッコイイという単語しか浮かんでいない。

穴が空くのではないかと思うほど、ルー様を凝視する私。ずっと、見ていられる。

「オリバー様、私も何か護身術とか習った方がいいですかね?」
「必要ないのでは?」
「でも、私は私の身を守る手段が皆無ですけど?」

あれ?何で、そんな事ないだろうと言う目を向けるのだろう?

「誰よりも何よりも、強い後ろ盾があるではないですか。」
「後ろ盾ですか?」
「貴女に仇成す者は、等しく罰を与えられております。」

ん?罰?誰によって?

「正しくその思いを受けておいてください。そうでなければ、更に重い愛情を注がれることになりますよ。」

ルー様か・・・。重い愛情って・・・。

「あぁ、ほら・・・言っている傍から。」

視線を戻すと、ルー様が魅惑ボディの二人と対峙。どうして、こうなったの?

「先程から、カオリ様を睨みつけていたのが気に障ったのでしょう。ルー様は私以上にお強いですよ。見ていて下さい。」

そう言われて見ていたのだけど・・・確かに、圧倒的に圧している。一対二とは思えないほどに。

きっと、本当ならあっさりと結果は出るのだろうけれど、加減しているのだろう。加減?

「ルー様は、本当にカオリ様を愛しておいでですね。敢えて、持久戦を用いるだなんて。」
「持久戦?」

それって、長時間の罰的ものなのでは?

「ど、どうしましょう・・・。」
「見守って下さるだけで十分ですよ。」

オリバー様が悪く笑っては、それ以上は何も言わなかった。

暫しの後、私はその持久戦を眺めていた。段々と、嫌な汗が流れてきそうになる。こんな魅惑ボディを持つ女性相手にさえ、容赦ない持久戦。

「そろそろ終わりますよ。」

オリバー様の声と共に、剣が弾かれ飛んで行った。それと共に、持久戦は終了。

良かった、何事もなく終了して。

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