第8章 ハロウィンの花嫁8
松田side
警視庁前でいきなり爆音が聞こえ、急いで駆けつけると爆発に巻き込まれた怜花、その怜花を抱きしめ庇った毛利探偵は意識不明の状態
今は佐藤が怜花に事情聴取をしているのを、隣に座りながら聞いていた
佐藤「それじゃあ突然、目の前で燃えたのね?」
貴「…はい」
佐藤「紙を拾った時、何か言ってなかった?」
貴「……確かロシア語で"ありがとう、拾ってくれて。ある人たちに伝えたいとても大事なメモなんだ"って」
コナン「大事なメモ……(黒ずくめ関連ではないか…)」
……ある人達に伝えたい事、か
近くで現場検証を目暮警部達が始める中、事情聴取を終えた佐藤が俺と萩原を端に引っ張る
松田「…っおい、何だよ?」
佐藤「松田君達は、今日怜花ちゃんの側に居なさい。……ずっと、震えてるわ」
萩原「!」
佐藤「……もしかしたら、誠司さんの事思い出したのかもしれないわよ」
松田「…」
怜花の方を振り向くと、ずっと俯いてて微かに体が震えていていつもと様子が違っていた
毛利探偵と誠司さんの事故は、似ているところが確かにあった
松田「……悪い」
萩原「ありがと、美和子ちゃん」
佐藤「別に。貴方達が大切に想ってるのは知ってるしね」
そう言いながら、現場検証に参加する佐藤を観ながら怜花のところにしゃがむ
貴「…」
ギュッ…
貴「……陣平さん、研二さん…」
萩原「大丈夫。毛利探偵なら、すぐに良くなるよ」
貴「…っ……でも、もし…目覚まさなかっ」
松田「怜花、それ以上言うな。お前が信じねーと意味ねーだろ」
萩と手を握りしめながら話すと、顔を歪め涙を流す怜花を抱き締める
貴「あ、あの…」
松田「泣くな馬鹿。お前の大切な人は、もう居なくならねーよ。良くなるのを信じて待とうぜ」
貴「……っ」コク
涙目だが、ゆっくり頷きながらいつもの表情に戻っていく怜花に安心する
萩原「…陣平ちゃんー。何、どさくさに紛れて抱き締めてんの?」ムス
松田「いいだろ、別に」
萩原「じゃあ俺も抱きつくっ!」
松田「止めろ!暑苦しいっ」
貴(……というより、顔がち、近い…//)
コナン(……相変わらず、どこ行っても口喧嘩するなあの2人…)呆